日本最古の温泉である道後温泉の中でも一番の人気スポット「道後温泉本館」。温泉も名湯で肌がスベスベすることはもちろん、歴史や文化的にも貴重な建物でもあります。今回は道後温泉館の見どころ、楽しみ方を紹介します。
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1.道後温泉に訪れる前に「坊ちゃん」を抑えておこう!
道後温泉を一躍有名にした夏目漱石の「坊ちゃん」は外せません!なのでまず坊ちゃんの小説を読んでくるのはもちろん、最近公開された「坊ちゃん」のDVDを観てからくると楽しみが倍増しますよ♪(坊ちゃんで出てくる住田温泉が道後温泉本館のこと)
Amazon 楽天市場また、ジブリの「千と千尋の神隠し」で油屋のモデルにもなっていますので余裕があればこちらも見ておきましょう。
他にも、聖徳太子から歴代の天皇が訪れる温泉地でもあり、日本書紀、万葉集、源氏物語でも道後温泉のことが記されています。歴史的にも古来から人気があったようです。
2017年10月までに訪れたい!(補修工事について)
道後温泉本館は長年にわたり公衆浴場と親しまれてきたのですが、基礎部分が劣化しているため、大規模な耐震補修改修工事しなければならなくなりました。始めは全館閉鎖する計画でしたが、観光の足が遠のくということで部分閉鎖にして順次工事をすることが決定。
ただし、部分閉館ということは利用できない箇所が必ず出てくるし工期は9年間もの長い期間になるので、道後温泉を堪能したいなら改修工事が始まる2017年10月までに訪れておくことをおすすめします。
2.とりあえず刻太鼓(ときだいこ)を聞こう!
朝6時になると道後温泉本館の振鷺閣【しんろかく】(本館1番上の天守閣のようなところ)で「ドン!ドン!」と太鼓が鳴らされます。これが営業開始の合図。わたしも6時前から待っていましたがみなさん早起きして見に来ていました。
チケット売り場に早くから人が並んでいますが、6時の刻太鼓を見てからでも遅くはありません。観光できたなら、並ぶのは後にして刻太鼓を観ましょう。ちなみにお昼12時と夕方6時にも刻太鼓がならされます。
振鷺閣についての豆知識
振鷺閣をよく見てみると、赤い窓があるのですが、これはギヤマン(ガラス)でできています。
また振鷺閣のてっぺんに鳥が飾られているのですが、これは温泉発祥の伝説になった白鷺(シラサギ)です。
地元の人も魅力の1つ!
この刻太鼓、地元住人の人もけっこう毎日見に来る人がいるのですよ。横で「あー今日の太鼓は小さいな」とぼやいている人、観光客を捕まえてうんちくをしゃべってる人、毎日真っ先に並んで自慢をしているおばあちゃんなど。。。道後温泉本館の魅力はこういった地元の人の力によるところもあるかもしれません。地元っぽい人に声をかけられたら怪しまずに話いてみるといろんなことが聞けて良いかもしれませんね♪
3.チケットの種類を選んで買おう!
営業時間は6時~。
場所は入り口の横の札場で買えますし、宿泊している近隣の宿でも販売されています。
入浴チケットの種類は以下の4通り。
①神の湯 階下(1階)
料金:大人410円 小人160円
利用時間:1時間
入浴時間:6:00~23:00(札止め22:30)
1階「神の湯」公衆浴場のみの利用できます。
②神の湯 二階席
料金:大人840円 小人420円
利用時間:1時間
入浴時間:6:00~22:00(札止め21:00)
1階「神の湯」の入浴後に2階の休憩所を利用できます。
③霊の湯(たまのゆ)二階席
料金:二階席 大人1250円 小人620円。
利用時間:1時間
入浴時間:6:00~22:00(札止め21:30)
2階「霊の湯」、1階「神の湯」と又神殿(ゆうしんでん)の観覧セット。
2階の休憩室でお茶、せんべいを楽しみながらゆっくりできます。
④霊の湯 三階個室
料金:大人1550円 小人770円。
利用時間:1時間20分
入浴時間:6:00~22:00(札止め20:40)
2階「霊の湯」、1階「神の湯」と又神殿の観覧セット。
三階の個室貸し切りで景色を眺めながらゆっくりできます。
坊ちゃん団子とお茶で一服。
※又神殿(ゆうしんでん)とは日本で唯一の皇室専用の浴室のことです。
(オプション)又神殿のみ
又神殿のみ見学できます。入浴はできません。
料金:大人/260円 小人130円
時間:6:00~21:00(札止め21:00)
観光で訪れたなら2階霊の湯か3階個室がおすすめ!
「坊ちゃんの間」も見学可能です。
本館内は案内に沿って進め!
チケットを買って本館内に入り、ゲタ箱に靴を入れ、チケットをもぎってもらいます。
その後、床にカラーで道しるべが書いてあるのでそれぞれのチケットの種類に対応したカラーに沿って進みます(案内人がいるので迷うことはないと思います)。
4.広い!名湯!神の湯(本館1階)
1階の神の湯はとても広いです。男性の方の脱衣所は50mくらいあり、浴場も2カ所。
男湯東浴室にはどっしりとした湯釜がドーン!とあります。
この湯釜は香川県庵治町産で最高級の石材として珍重されているそうです。
更に湯釜には万葉集歌人の山部赤人の長歌が刻まれています。お風呂に入るときはチェックしてみてください。
浴場は意外に深く、段差に手をついて体を浮かすような感じで入ります。(浮くので体に負担はないです。)湯質については折り紙付き。道後温泉は源泉かけ流し、泉質はアルカリ単純泉で、湯触り、泡立ちの良さ、湯上りの爽快感などに定評があります。
上がった時の肌のスベスベ感が他の温泉より良かった気がします。
5.リッチな気分を味わえる霊の湯(本館2階)
画像参照:松山観光コンベンション協会
2階の霊の湯(たまのゆ)は2階から少し階段を下った場所です。浴場内は大理石と庵治石で造られています。湯船に置かれた湯釜には明治~と記述。洗面台には椿シリーズが置いてあるので、使ってから入ると肌がヌルヌルします。これは湯質とは関係ないので注意(笑)。
6.2階の休憩室を利用した感想
画像参照:松山観光コンベンション協会
2階の大広間には座布団と荷物かごがズラッと置かれていて、かごの中には浴衣が入っています。座布団に座らされ、1通り説明を受け、それから入浴。湯上りにはお茶とせんべいが出され、しばしゆっくりできます(夏目漱石の手紙の中で「茶を飲み、菓子を食」と記されていたのがきっかけのサービス)。
ただ、寝そべってゆっくりできないのと利用時間が気になってゆっくりできない、と感じました(神の湯も入ったので)。休憩というよりは道後温泉本館の風情を楽しむものなので、わたしのようにもっとゆっくりしたいなーっていう人は3階の個室を利用することをおすすめします。
7.又神殿(ゆうしんでん)を見学しよう!
画像参照:鐘馗(しょうき)さんと名城めぐり&好古揮毫石碑紀行
道後温泉本館が全国に誇れる温泉であるというのはこの「又神殿(ゆうしんでん)」があるからといっても過言ではありません。又神殿は皇室しか入ることができないお風呂なのですが、今は周りにたくさん道後温泉施設もでき、入ることがなくなったので見学することができるようになったというわけです。ここへは2階から狭い階段を使っております。(ガイドさんが付いて説明してくれます。)
階下には明治32年(1899)築、皇室専用の東側の御成門、桃山風の豪華な金箔が張り巡らされたお付きの方の控えの間(御居間)、一段高い玉間があり、奥に皇室専用の浴場があります。
画像参照:鐘馗(しょうき)さんと名城めぐり&好古揮毫石碑紀行
石で造られた浴場に木を組んで入浴されたのだそう。いろいろ気を使わないといけないんですね。一度は見ておく価値があると思いました。
8.坊ちゃんの間、夏目漱石イケメン説!
坊ちゃんの間は三階の一番奥にあります。ここでは夏目漱石に関する資料があります。一番驚いたのは夏目漱石の若いころの写真。お札の夏目漱石しか知らなかったのですが、今でもイケメンで通りそうな甘いマスクです!これはちょっとビックリしました。
道後温泉本館の場所
住所/愛媛県松山市道後湯之町5-6
TEL/089-921-5141
最寄り駅/道後温泉駅から徒歩約3分
道後温泉本館だけじゃもったいない!周辺の見どころ7選!!
道後温泉本館の周りにも見ておくべき場所や観光名所がいくつかあります。観光で訪れたなら、道後温泉本館だけでなく合わせて観ておきたい観光スポット7選を紹介します。
1.人力車
道後温泉本館前に待機している人力車。旅の思い出にいかが?
コースは3種類あります。
・マドンナコース(約10分)
料金:1500円/1人
ルート:道後温泉前⇒道後温泉駅⇒カラクリ時計⇒商店街
・坊ちゃんコース(約20分)
料金:3000円/1人
ルート:道後温泉前⇒子規記念博物館⇒道後公園⇒道後温泉駅⇒カラクリ時計⇒商店街
・弘法ちゃんコース(約60分)
料金:6000円/1人
ルート:道後温泉前⇒石手寺⇒子規記念博物館⇒道後公園⇒道後温泉駅⇒カラクリ時計⇒商店街
2.道後温泉商店街
道後温泉本館の前から道後温泉駅前までL字型にアーケード街が続いていてお土産屋さんや飲食店が並びます。他では食べられない物や手に入らない物も多いので道後温泉本館で入浴する前後にでも散策してみましょう!
3.椿の湯
道後温泉本館からアーケードの方へ2.3分歩いた場所にある公衆浴場です。
聖徳太子が道後温泉を訪れた際、椿が枝をさしかわすように生い茂っている当時の温泉郷の見事な光景を、まるで天寿国にいるようであると称えたことから「椿の湯」と命名されました。
利用料金/大人400円 小人150円
営業時間/午前6時30分から午後11時まで
札止め時間/午後10時30分 利用時間/1時間
4.坊ちゃんカラクリ時計
坊っちゃんカラクリ時計は、道後温泉駅の正面にあります(道後温泉本館から徒歩3分)。道後温泉本館の振鷺閣をモデルに造られていて、時間になると軽快なメロディにのって時計台がせり上がり、夏目漱石の「坊っちゃん」の登場人物が現れます。1時間ごとなので隣にある足湯でゆっくりしながら上映を待ちましょう!
上演時間/8:00~22:00(1時間ごと)、特別期間は30分ごと
特別期間/3月20日~5月30日、 7月20日~9月30日、11月20日~1月30日
5.坊ちゃん列車
夏目漱石の小説「坊ちゃん」の中で、軽便鉄道時代の伊予鉄道が「マッチ箱のような汽車」として登場しており、松山市の中学校に赴任する際に坊っちゃんがこれに乗ったことから、「坊っちゃん列車」と呼ばれるようになりました。現在も復元されたディーゼルの坊ちゃん列車に乗車することができます。
乗車場所/道後温泉・大街道・松山市駅・JR松山駅前・古町の各電停
乗車料金
坊っちゃん列車(1乗車)
大人/500円 小児/250円
坊っちゃん列車(1乗車)+市内電車1Dayチケットセット券
大人/800円 小児/400円
6.ぎやまんガラス美術館
参照:ぎやまんガラス美術館
道後温泉本館から徒歩3分の場所にあるガラス美術館。(ギヤマンとはダイヤモンドが訛った言葉。昔の人はダイヤモンドを持っていなかったのでよく似たガラスを「ギヤマン」と呼ぶそうになったそうです。)
ぎやまんガラス美術館では希少な江戸時代のぎやまん・びいどろや 明治・大正時代の和ガラス作品を西日本最多展示数の約300点展示されています。ライトアップされた幻想的な庭園を見ながらゆっくりできる夜カフェも人気です。時間のある人はぜひ立ち寄ってみましょう!
開館時間/9:00〜22:00 入館受付は21:30まで
入館料:大人/600円 小人/400円
7.子規記念館
愛媛県松山市出身の俳人、正岡子規の記念館。場所は道後温泉駅から徒歩約5分の道後公園内。正岡子規の俳句や生い立ち、資料などが6万点近くも展示されています。興味のある人は訪れて一句作ってみると楽しいかもしれませんね♪
会館時間/5月1日~10月31日 午前9時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
11月1日~4月30日 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料/400円
まとめ
道後温泉本館に訪れる前に知っておくと効率良く道後温泉を楽しむことができます。ちなみに宿泊場所は道後温泉本館の周りにたくさんあります。わたしは「ふなや」に宿泊しましたが旅館の施設もサービスもとても良かったのでおすすめです。
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