最近のスピリチュアル本、成功本の中で「無意識を上手く使おう」ということを書いた本がたくさん出版されるようになりました。今の流行りなのかもしれません。わたしはこのような本が大好物なので何十冊も読んでいるのですが、たいていは同じようなことが書かれています。
「ワクワクしよう」「想い続けて引き寄せよう」「ポジティブに考えよう」などなど。
これらは確かに正論です。ただ、正直いうと「ワクワクしているけど思ったほど変わらないなぁ」という想いもありました。
なぜ思ったことが叶わないのか?
本気で思ってないから?心の奥では違うことを思っているから?
その答えはこの「なぜかうまくいく人のすごい無意識(梯谷幸司著)」にありました。
具体的にはどの地点をゴールとしてワクワクすれば叶うのか?
どうすれば自分の無意識を変えていくことができるのか?
無意識を上手く使う言葉の使い方など、
これまでの無意識本、ワクワク本には載っていないこと、つまり無意識を脳科学から説明されており、どれも新鮮さを感じました。今回はその中でわたしが「はっとさせられたこと」「なるほど」と思ったことを3つだけご紹介します。
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1、過去基準と未来基準
「すごい無意識」の中では無意識のクセを知るパターンが14種類紹介されています。
その中の1つがこの「過去基準」で考えているか?「未来基準」で考えているか?
ということです。
過去基準では何か問題がおこったときに「なぜ?」を堀りさげて考えます。
トヨタ式で有名な「なぜ?」を5回繰り返すと、原因の本質が見えてくるということがあります。
ただ、これは機械では有効ですが、人間に当てはめるとうまくいきません。
例えばテストで40点をとったときに「なぜ40点なの?」とお母さんに言われると子供は困ってしまいます。
ここで仮に「なぜ?」を5回繰り返してみます。
1.なぜ40点なの?⇒勉強しなかったから
2.なぜ勉強しなかったの?⇒遊んでばかりいたから
3.なぜ遊んでばかりいたの?⇒友達に誘われたから
4.なぜ誘われたの?⇒同じゲームを持っていたから
5.なぜ同じゲームをもっていたの?⇒誕生日に買ってもらったから
さて、5回繰り返した結果、テストの点が悪い原因は誕生日にゲームを買ってもらったこととなります。
たしかに、この答えでいけば「テストの点が40点なのはゲームのせいだ。ゲームを禁止すれば良い」となりますが、はたしてゲームを禁止すればテストの点が上がるでしょうか?機械やロボットであれば要因の1つとしては有効かもしれません。
でも人間のメカニズムは複雑なので、仮にゲームをしなければマンガを読んでいるかもしれないし、外で遊んでいるかもしれません。うちの場合だとゲームを禁止すると他のお友達の家でゲームをします(笑)。
これでは根本的な解決とはならないばかりか、なぜを繰り返していくと、子供は親の顔色をみて親が期待するような答えをひねり出そうとします。酷くなると、将来うつ病を発症していく可能性もあるのです。
ここで登場するのが未来志向です。
未来志向では「何の為に40点をとったのか?」と考えます。
子供に聞くときは「もっと点数を伸ばすためにはどうればよい?」と投げかけます。
すると、視点が未来に向くことで、子供の精神安定を維持しつつ、目的達成のために建設的な思考ができるのです。
これは病気なども同じです。なぜこの病気なったのか?と考えると「過去の生活習慣が悪かった」ということに焦点があたります。悪いことに焦点が当たってネガティブ思考です。
一方、「何のために?」と考えると、「この病気は何か意味があってなっているのだ。何かに気づくためになったのだ」と考えることができます。そして「生活習慣をもっと見直せばいいんだな」ということに焦点があたります。こちらはポジティブ思考になります。
答えは同じでもちょっととした言葉の使い方、思考の思い方で大きく未来が変わってくるのです。
2.目的基準と体験基準
目的基準は行動するとき、最終目標を達成することに喜びを感じます。
一方、体験基準であれば、途中の楽しさやワクワク感、充実感に喜びを感じます。
最近の例でいうと大相撲の徳勝龍の優勝が挙げられます。
徳勝龍は幕内のなかで最下位、幕尻とも呼ばれ、優勝には一番遠い存在でした。
横綱不在とはいえ、幕尻力士が優勝するなんて普通はあり得ないことです。
なぜ徳勝龍は優勝できたのか?
それは優勝したときのインタビューで分かりました。
彼はお風呂のなかでインタビューの優勝したときの練習をしていたというのです。つまりゴールを優勝してインタビューを受ける、ということに設定していた(目的基準)ということです。
これが「自分の相撲を取る」ということ(体験基準)になっていたら優勝していなかったかもしれません。
脳はゴール、「何の為に?」ということを求めます。
なので、「自分の相撲を取る=普段通りの実力を出す為に」ことが目的だとすれば、脳は「自分のいつもの相撲をとれるように」と考えます。
一方、「優勝インタビューを受ける=インタビューを受ける為に」ということを目的にすると「インタビューを受けるにはとりあえず優勝しないといけないな」と考え、優勝が通過点となるので容易になるというのです。
この思考はさまざまなことに応用できます。
1億円稼いでお金持ちになりたいときは、「お金持ちになりたい」ではなく、「何の為にお金持ちになりたいのか?」というその先のことをゴールとして設定すると良いということです。
3.結果期待型と結果行動型
結果期待型はしたいことがあるとき、条件が揃ったら行動に移そうと考えるパターン、
結果行動型はしたいことがあるとき、まずは条件を満たす為に考えるパターンです。
よくわたしも言ってしまうことなのですが「時間とお金があったらね」というフレーズ、これが結果期待型です。
結果行動型は「時間とお金を作り出すために今こういうことをしています」という型です。
どちらが良いかは説明不要ですね。
病気も同じです。
「この病気が治ったら、こういうことをやろう」と言っているうちはなかなか病気は治りません。
「こういうことがしたいから、今年の7月22日までにこの病気を治そう」と言う方が治癒能力は飛躍的にアップします。
まとめ
この本を読んだことで今まで漠然と捉えていた無意識がより腑に落ちるようになりました。
今回紹介したことはほんの1部で、本質のメタ意識といわれる概念について知ると、更に理解度が深まると思います。
無意識についてもっと知りたい、という人はぜひ読んでみてくださいね。
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