わたしは鳥取に住んでかれこれ十数年たち、すっかり鳥取の方言に慣れましたが、最初は「え?それどういう意味?」と思うことがけっこうありました。今日はわたしが鳥取県に移住してから感じた鳥取県の方言の話をしてみようと思います。
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方言の前にイントネーションが違う
まず、鳥取にきて思ったことは方言ではなくイントネーションの違いです。鳥取の方言は語尾が下がるというか間延びする感じがあるなと思いました。「○○だが~」「○○だけ~」「○○っちゃ」など。すごく穏やかな口調に聞こえます。
かー?と聞かれる
で、最初はいろんな人に質問責めにあうのですが、何かと「かー?」と聞かれました。「そうなの?」「マジで?」という意味だと分かりましたがあまりにかぁかぁ言われて変な感じでした。あと、先生を「しぇんしぇー」って呼ぶのは年寄りだけかと思ってたらけっこう学生も使ってたのには驚きました。
なんとなく分かった鳥取の方言
話しの文脈から分かった鳥取の方言はたくさんありました。
例えばこういう方言たち。
「しわい」
意味:かたい
例)この肉はなんちゅーしわいだいや。
「やおい」
意味:柔らかい
例)水の量間違えてごはんがやおなったわ。
「たばこ」
意味:休憩
例)もう昼になるで。そろそろたばこしないな。
「えらい」
意味:だるい
例)なんだか体がえらいだが。
「ごっつぉ」
意味:ご馳走
例)なにー?今日はごっつぉおだん!
「さいな」
意味:そうなんだよね
例)今日の祭りは中止じゃなかっただかいや?
さいな、俺もそがに聞いとっただが。
「だらず」
意味:馬鹿
例)こんだらずがぁ!
「ようたんぼ」
意味:酔っ払う
例)飲み過ぎてようたんぼだ。
「きょうてい」
意味:怖い
例)一緒に付いてきてーや。暗くてきょーていに。
「ごせ」
意味:ちょーだい
例)俺にもちぃとごせーや。
「どがでも」
意味:どうしても
例)どがでも仕事せんといかんだかえ?
「いぬ」
意味:帰る
例)なにーもういぬるだかいや?
「せい」
意味:しろ
例)はや明日の準備せいや。
「ようこそ」
意味:ありがとう
今日はわざわざきてごしなってようこそなぁ。
「てご」
意味:手伝い
例)ちょっとてごしてーな。
「きがせれる」
意味:イライラする
はよせーや!ほんに気がせれるわ。
「きがわるい」
意味:腹が立つ
例)なんじゃおまえ、きゃーわりーのぅ!
「おおばえ」
意味:大慌て
例)急だったけおおばえしたわいな。
「ちぃとわて」
意味:ちょっとずつ
例)ちぃとわて入れんとこぼれるけーな。
まったく分からなかった鳥取の方言
特に年寄りと話しをしているとぜんぜん分からなくて愕然とすることがあります。最初のうちは何度も「それどういう意味?」と聞き返してました。
例えばこういう方言たち。
「がいな」
意味:大きい
例)○○さんって誰?
あのがいな人だが。
「かっさま」
意味:マジでか!?本当に?
例)昨日からずっとマージャンしとっただかいな!かっさま!
「しゃーまけ」
意味:偉そうな、大人びた
例)あいつは誰にでもしゃーまけなヤツだけ。
「きょーさめ」
意味:信じられない
例)ほんにそげなことしただかいや?きょーさめ!
「しょうから」
意味:やんちゃな子供
例)上の男の子はほんにしょーからだけーな。いっつもいらんことすっだが。
なまける
意味:ふざける
例)お前なまけんなよ!
わったいな
意味:すごい!
例)このごっつぉ見たがえー!わったいな!
まとめ
とまぁまだまだあると思うのですが、ほんとに方言ておもしろいですね。ちなみに地方によっては少し意味が違うものもあるそう。他にもあったらコメントにお願いします^^
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鳥取の方言は東・中・西部で微妙に違います。狭い県なのに不思議(笑)
語尾に「にぃ」がつくのは主に倉吉近辺、「~だがん」は中・西部が多いです。
「がいな」は東部ではまったく使いません。「だらず」は全県共通。
もう耳にすることがなくなってしまいましたが
どんげ:ビリになること
とっぱー18:お脳が残念なこと なんてのもありますよ。
また、「わったいな」は鳥取の方言として有名ですが
「わったい!」「わったいすか!」という変則形もあります。
どれもいい意味のoh my God!です。
なんとまぁという意味で「いかさま!」と言うのもよく聞きます。
東部の方言は女の子の言葉が柔らかくて可愛いですよ。
「あのなーぁ」「だけぇなーぁ」小さいぁのイントネーションが上がります。
残念ながら、この柔らかな言い回しをする女の子をとんと見かけなくなってしまいました。
数年前、「ゲゲゲの女房」にて向井理さんが演じた水木しげるは、島根半島の手前にある境港市の出身ですが、この境港市の言葉と隣接する米子市の言葉も似ているようでちょっと違う。
鳥取県の方言、県民が60万人もいないのに多彩でおもしろいですよね。
前にコメントなさってる則天武后さんのに追記して。
「~だがん」という言葉の派生で、主に幼い子が「~がんや」と言っているのも聞いたことがあります。「~だがん」に強調の意を加えた言葉なのでしょうが、しかし米子市内ではなかなか耳にしない言葉です。
また、ビリになることは西部では「ドンベ/ドベ」と聞きますね。
語尾で言うならば、「○○だが~」は西部でも聞けますが、「○○っちゃ」は聞いたことがないですね。「○○だけ~」は、「○○だけん」と”ん”をきちんと発音します。
逆に西部では、「~したか?(疑問)/○○か?(疑問/反語)」の意味で「~かいな?」(例:本当か?→本当かいな?)や、50代くらいまでの方が確認の意味で使う「~~(だ)へん/~~(だ)へん?」(例:明日10時に集合だへん?=明日10時に集合だよね?)などがありますね。
私が存じていないだけかもしれませんが、記事の中に登場する言葉で西部で使われているのは、「やおい」「たばこ」「えらい」「ごっつぉ」「ごせ」「いぬ」「せい」「てご」「がいな」「しょうから」くらいでしょうか。
「しぇんしぇー」や「わったいな」は西部ではほぼ使いません。「だらず」はどちらかと言えば「だら」ぐらいに発音している印象を受けます。「どがでも」は「どげでも」と発音していますね(合わせて「そんなこと=そげなこと」など)。「ちぃとわて」も「ちぃとあて」と話していますし、この記事で扱われている発音は、どちらかというと東部寄りなのでしょうね。
あと、「がいな」と言えば、鳥取県米子市では7月末~8月頭あたりの土日に、「がいな祭」というお祭りが開かれています。1万発の花火で締めくくるがいな祭は、その名の通り、西部では一番大きなお祭りと言えますね。
だらだら言ってる。
〇〇だら~がな。〇〇だら?
これ、〇〇でしょ?の意味。
極端だけど 1だら2だら3だら4だら5だら6だら・・と言い出したら切りがつくまでかなり時間かかります。
あ、数字を数えだしたら でしょ?も同じですね。
でも この〇〇だら~が嫌いでした。
基本鳥取の方言はかわいいとは思うけど、この「だら」は大嫌いでしたね。
それと〇〇ちゃなんでな~。ってのもありました。意味は忘れました。
それから〇〇ちっとるだら?〇〇ちっとんなんだけ~。
これは〇〇と言っているでしょ?〇〇と言っておられるんです。の意味。
これも不快でした。
西部はわかりませんが、「しわい」は「かたい」ではなく「噛みきれない」「しぶとい」みたいなニュアンスです。
あと、「ねつい」っていうのもあります。
「脂っこい」とか「しつこい」みたいな感じです。
このラーメン、チャーシューはしわいし、スープはねついわ~
って使い方ですかね(笑)
「ねつい」も「しわい」も物だけじゃなく、人の性格を表す使い方もあります。
この記事よーに見てみなれ。
どこどがにー見たってほぼ中部の言葉だがな